◎ 時計用ボタン形電池とは |
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現在時計に使用されているボタン形電池はおもに酸化銀電池で、
多くは腕時計用として開発されてきました。 |
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◎ 一般用電池との違いは |
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腕時計用電池に要求される要素は、より小型で、薄く、かつ最初から最後までエネルギーの供給量にムラがなく、一定の電圧を長期間保てることです。 |
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◎ 酸化銀電池についてもう少し詳しく
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酸化銀電池はプラス極に酸化銀、マイナス極に亜鉛を使用した電池で、エネルギー密度が高く、小型で高容量の電池を作ることができます。 |
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電圧の安定性に優れ、放電末期まで初期と同等の電圧を維持することから時計用としてふさわしい電池と言えます。
(図1) |
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電池の電圧は 1.55Vです。(公称電圧) |
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電解液には
≪水酸化ナトリウム水溶液≫と、≪水酸化カリウム水溶液≫の2種類があり、
≪水酸化ナトリウム水溶液≫を使用したものは、安定した微小電流を長期間取り出すのに適しており、一般的なクォーツ時計に使用されています。
≪水酸化カリウム水溶液≫を使用したものは、比較的大電流を取り出すのに適しており、大きな電流を必要とするランプやアラーム機能等のついた時計に使用されています。 |
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◎ その種類は |
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時計用酸化銀電池は1967年に国産化されて以来、国産クォーツ時計の開発とともに進歩発展し、その品種は40種以上にも及び、
今日、一般機種に使用されている電池は初期のものと比べると、体積で約5分の1から20分の1で、今もなお、より小型化、高性能化が求められています。 |
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◎ 時計用ボタン電池の記号
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(例) |
SR |
9 |
20 |
S |
W |
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@ |
A |
B |
C |
D |
@ |
SR |
電池の種類を表示
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SR : 酸化銀電池 |
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CR : 二酸化マンガンリチウム電池
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A |
9 |
電池の直径を表示
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4 : 4.8mm |
7 : 7.9mm
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5 : 5.8mm |
9
: 9.5mm |
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6 : 6.8mm |
11 :
11.5mm |
B |
20 |
電池の厚みを表示
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10 : 1.0mm |
21 : 2.1mm
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12 : 1.2mm |
26 : 2.6mm
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14 : 1.4mm |
27 : 2.7mm
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16 : 1.6mm |
30 : 3.0mm
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20 : 2.0mm |
36 : 3.6mm
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C |
S |
電解液に水酸化ナトリウム水溶液が使用されて
いることを表示
(表示のないものは水酸化カリウム水溶液を使用)
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D |
W |
時計用電池であることを表示
(酸化銀電池のみに表示)
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